朝食は食べる?食べない?朝ご飯の変化と食べるべき人&タイミング

食事

ライフステージで考える、朝ごはんとの上手な付き合い方

「朝ごはんは必ず食べるべき」「いや、食べない方が体調がいい」——朝食については、昔からさまざまな意見があります。実際、朝食を抜いた方が集中できるという人もいれば、食べないと力が出ないという人もおり、正解が一つではないテーマだと言えるでしょう。

人生100年時代と呼ばれる現代において、食生活は長期的な健康や生活の質に大きな影響を与えます。本記事では、人生を大きくライフステージごとに捉えながら、「朝食は誰にとって、いつ必要なのか」を丁寧に考えていきます。


人生を大きく分けて考える食事の役割

人生100年を大まかに20年単位で区切ると、食事の役割は年代によって大きく変化します。特に朝食の重要性は、成長期や高齢期において非常に高いものとなります。

成長期(20歳頃まで):身体と脳を作る時期

成長期は、身体だけでなく脳や神経系も大きく発達する重要な時期です。学校での勉強、部活動やスポーツ、さらに受験勉強など、1日を通して活動量が多くなります。そのため、エネルギーや栄養素を安定して供給する必要があり、1日3食+必要に応じた補食を基本とした食生活が望ましいとされています。

特に子どもにとって朝ごはんは欠かせません。朝食をしっかり摂っている学生ほど、学業成績が良く、体力やメンタル面も安定しているというデータもあり、朝食が集中力や学習効率に良い影響を与えることが分かっています。成長期に朝食を抜くことは、エネルギー不足だけでなく、生活リズムの乱れにもつながりやすいため注意が必要です。


高齢期(65歳以上):元気に生きるための食事

高齢になると、食欲の低下や噛む力、飲み込む力の衰えなどから、食事量が自然と減ってしまうことがあります。しかし、食事量が減ると筋肉量が落ち、免疫力の低下や体重減少につながりやすくなります。

高齢者こそ、規則正しい食生活が重要です。1日3食+補食を意識している人の方が、元気で活動的に過ごし、結果として長寿につながっているという報告もあります。朝食を含め、こまめに栄養を補給することで、体調の安定や生活の質の向上が期待できます。


働き盛り世代の朝食はどう考える?

成長期と高齢期の間、特に20代から40歳頃までは、ある意味で「試行錯誤の時期」と言えるでしょう。外食や食べ放題を楽しんだり、自炊を覚えたりと、さまざまな食べ方を経験する時期でもあります。この時期に、自分の身体がどのような食事にどう反応するのかを知ることは、将来にとって大きな財産になります。

40歳を過ぎる頃からは、「自分にとって快適な食事」を見つめ直すことが大切です。40代ではメタボリックシンドローム、60代ではロコモティブシンドロームなど、年齢特有の健康課題が現れやすくなります。研究によっては、食事バランスガイドに沿って3食をきちんと摂っている人の方が死亡率が低いという結果も示されています。


朝食を「食べる派」と「食べない派」の声

朝食に対する考え方は人それぞれです。実際によく聞かれる意見を整理してみましょう。

朝食を食べる派

  • 3食食べるのが当たり前だと思う
  • 朝食を抜くと昼まで空腹に耐えられない
  • 集中力が高まり、仕事や勉強がはかどる
  • 食べないとパフォーマンスが落ちる

朝食を食べない派

  • もともと朝食を食べる習慣がない
  • 胃がもたれたり、お腹を壊しやすい
  • 空腹の方が集中できると感じる

どちらの意見も、一理あると言えるでしょう。


朝食はいつから当たり前になったのか

歴史を振り返ると、朝食は必ずしも「昔から当たり前」だったわけではありません。産業革命以前のフランスでは、電気もなく、太陽の動きに合わせた生活をしており、1日の食事は11〜12時頃と17〜18時頃の2回が一般的でした。

しかし、産業革命によって労働時間が長くなると、昼食から夕食までの間隔が長くなり、生産効率の低下が問題となります。その結果、エネルギー補給のために朝食が取り入れられるようになりました。

日本でも、鎌倉時代までは2食制が基本でしたが、合戦時にはパフォーマンスを維持するため3食制が採用されていました。明治時代以降、8時間労働や学業とスポーツの両立が一般化し、3食(+補食)が効率的だと考えられるようになったのです。


現代における朝食の考え方

ボディビルダーは筋肉の分解を防ぐため、就寝前に牛乳やプロテインを摂取し、朝もタンパク質を欠かしません。一方、ダイエット中の人も、朝からしっかり食べて代謝を上げ、エネルギー消費を高める方法を選ぶことがあります。目的や量は異なりますが、「エネルギーと栄養を分けて摂る」という点では共通しています。

こうした考え方から、スポーツをしている人だけでなく、一般の人にとっても朝食は有効だと考えられます。


自分に合った朝食を見つけるために

とはいえ、食事回数や朝食の有無は、最終的には個人の選択です。大切なのは、若いうちに3食+補食を含め、さまざまな食べ方を経験し、自分の身体の反応を知ることです。

朝食をしっかり食べた日、軽めにした日、抜いた日。それぞれの日の体調や集中力、仕事や学習のはかどり具合を観察し、調整していくことをおすすめします。万人に当てはまる正解はありませんが、栄養不足にならないことを前提に、自分に合った食生活を確立していくことが、長い人生を健やかに過ごすための鍵となるでしょう。